整体で不調が改善しないときは、日常姿勢を見直してみよう
腰痛が出た、猫背を治したい、骨盤の歪みをとりたいなど、整体を利用する理由はさまざまです。しかし、「何度整体に行っても良くならない」「いろんな整体に行ってみたけれど、合うところを見つけられない」といった悩みが生じる人も少なくないでしょう。
せっかく整体で体をほぐしても、日常の姿勢を改めなければまた元の不調が出てきてしまいます。姿勢の悪さから来る不調を和らげるために、立ち方・歩き方・座り方などの日常姿勢において気をつけたいことを解説します。
どうして整体へ通っているのにすぐ不調が出てしまうの?
慢性的な腰痛や肩こりに悩むならとくに、「痛みが生じたら、整体に通っている」という人が多いのではないでしょうか。整体に通うことで体が楽になり、ずっと快調に動き続けられるなら良いのですが、中には以下のような悩みを抱えている人もいるようです。あなたはどうですか?
・整体直後は調子がいいが、すぐに不調が出てしまう
施術を受けて数日は調子がいいものの、すぐ元の状態へ戻ってしまう。これでは足繁く整体へ通うしかなく、お金も時間もかかります。
・悩みを解消してくれる整体師を見つけられない
なかなか効果が得られないといった理由で、整体院を何回も変えてしまう「整体ジプシー」な人がいます。そのつど初見では、お金も時間もかかります。整体師にとっても、1回体を見ただけでは、体のクセや凝りがちな場所をパーフェクトに見破ることができないというのが本音でしょう。結果、「運命の整体師」にはなかなかたどり着けません。
・整体へ頻繁に通う時間がない
整体は、時間をかけて体を見てもらう場所です。「きちんと通いたいのだけれど、仕事が忙しくて頻繁には行けない」という人がいます。しかし、忙しければ忙しいほど、体には疲れが溜まり、不調な状態が続きます。
このような悩みを解消するのが、日常のセルフケアです。とくに、日々の姿勢に気をつけることで、整体の効果を持続させることができます。なぜなら、「整体に行きたい」と思えるほどの腰痛や肩こりは、体を歪ませる習慣によって生じていることが多いためです。
せっかく整体によって体の歪みをリセットしてもらうのですから、再び歪みが生じないよう、「経つ」「歩く」「座る」に気をつけて生活しましょう。すると整体に行く回数が少なくなり、時間的にも金銭的にも負担が減ります。「整体ジプシー」にも、ならずにすむでしょう。
見直したい日常姿勢その1:立ち方
・首を前に出さない
首が前に出ていると、重い頭を首だけで支えるため、首こりの原因になります。また、猫背にもなりやすくなります。猫背になると、背骨の自然なSカーブが損なわれ、肩こりや背中の痛みなどにつながります。立っているとき「耳が首よりも前に出ている」と感じたら、頭を後ろに引くよう注意しましょう。
・背筋を伸ばすときは、腰を反らせるのではなく、肩甲骨を引き寄せる
猫背はNGですが、腰を反らせて過剰に胸を張るのもまたNGです。
・いつも同じ側の肩にバッグをかけない
バッグを左肩にかけると、持ち手がずり落ちてこないようにと左肩が上がり、右肩が下がります。そして、体を傾けたままでは立っていられませんから、骨盤の右側が上がり、左側が下がってバランスを保とうとします。この姿勢を続けていると、骨盤に歪みが生じ、腰痛や肩こりなど体全体の不調につながります。
体に歪みが生じないよう、バッグを常に同じ側の肩へかけないようにしましょう。バッグを下ろすたび、「交互に肩がけ」を意識します。
・ヒールの高すぎる靴は避ける
ヒールが高すぎる靴を履くと、体は前かがみになります。しかしそれでは体が前へ倒れてしまうため、無意識に腰を反らして上体を起こすことになります。腰を反らすと、背骨の自然なSカーブが損なわれ、腰痛の原因となってしまいます。
見直したい日常姿勢その2:歩き方
・膝を伸ばしきる
歩くとき、膝が曲がったままだと、膝痛の原因になります。また、前傾姿勢で歩きがちになるため、猫背になりやすく、肩こりや腰痛も呼び込んでしまいます。膝をしっかり伸ばして歩きましょう。
・かかとから着地
膝をしっかり伸ばすと、自然にかかとから着地することになります。かかと、足裏、足の指と、キレイに重心移動ができると、体に余計な負担がかからない上、見栄えも良くなります。ただ、かかとから着地をすると、痛い腰に衝撃が走る人もいます。そんなときは、無理せず足の裏全体で着地するようにしましょう。
・目線は前に
歩くとき、目の前のアスファルトをみている人はいませんか。うつむいて歩くと、肩こりや首こりの原因になります。目線は前を向きましょう。
・お腹を伸ばす
長時間歩いていると、背筋を伸ばした姿勢を保つのに疲れてきて、だんだん前傾姿勢になってしまうことがあります。そんなとき、胸を張ろうと腰を反らせてしまうと、腰痛の原因になります。「胸を張る」のではなく、「お腹を上に伸ばす」ことを意識しましょう。自然に背筋が伸びるのが分かるはずです。
・サンダル、スリッパで長時間歩かない
サンダルやスリッパなど、かかとが開放されている履き物では、膝を伸ばした正しい歩き方ができません。不安定なため前傾姿勢になりがちです。長時間歩くときは、スニーカーなど歩きやすい履き物に変えましょう。
見直したい日常姿勢その3:座り方
・正しい「立ち姿」そのままに、「座る」!
立っているときと同様、座っているときも、自然なSカーブが保たれているのが理想です。姿勢良く立ち、そのまま静かに椅子へ腰を下ろしてみましょう。すると、自然に骨盤が立ちます。「骨盤が立つ」とは、骨盤が前傾したり、後掲したりせず、垂直に立っている状態。実はこれが、正しい座り方の最も重要なポイントです。
猫背になると、骨盤は後ろに倒れます。腰を反らせてしまうと、骨盤は前に倒れます。いずれも背骨のSカーブを損ない、腰を痛めてしまいます。骨盤が垂直に立っていることを、常に意識しましょう。
骨盤を立てた状態を保つのが難しい場合は、オフィス用など長く座る人のために開発された機能性クッションを使用するのがおすすめです。
・足の裏は地面にしっかりつける
座っているとき、足の裏が宙に浮いていると、姿勢が安定せず不自然な姿勢をとることになり、体の痛みの原因になります。足の裏がしっかり地面に着くよう、椅子の高さを調整しましょう。
・体をねじらず、正面を向く
椅子に座るとき、足を必ず組むという人はいませんか。足を組む状態が長時間続くと、体がねじれてしまい、筋肉を痛める原因になります。足組み以外にも、上半身が正面を向いているのに両脚が左右どちらかを向いているなど、体がねじれてしまうクセを持つ人がいます。
体はねじることなく、まっすぐ正面を向きましょう。
せっかくの整体、効果を持続させるためセルフケアを
整体でせっかく体を調整してもらっても、日々の姿勢が悪いとすぐに不調が出てしまいます。それでは整体にかける費用も時間も、無駄になってしまうでしょう。効果を持続させるため、正しく「立つ」「歩く」「座る」セルフケアで、自分の体をいたわりながら生活しましょう。
自分に合ったクッションを見つけるには、実際に座って試す!
クッションは椅子の形状や、使用する人の体格・お悩みの場所によって使用感が異なります。購入する前に、実際に座って試すことをおすすめします。
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おすすめのクッション
ザ・アウル 3D ハイエスト
最も圧力がかかり、痛みの原因となる坐骨部をエクスジェルが包み込み、尾骨部から仙骨部の圧力を軽減。
もも裏もやさしく支えます。
立体形状で座った時の骨盤を正しい角度に導いて体のS字カーブをキープ。
ハグカンフィプレミアム
背中をソフトに支えながら、座面で体圧をしっかりと分散。
ダブルのサポート構造により、腰椎・仙骨・骨盤をしっかりと支えます。
床プニ
適度な高さのある床プニはテレビや食事など長時間、床上で座り続けても足のしびれや膝の痛みを防ぎ、楽な姿勢で快適に過ごせます。
よくある質問
どうして整体へ通っているのにすぐ不調が出てしまうの?
・整体直後は調子がいいが、すぐに不調が出てしまう。
・悩みを解消してくれる整体師を見つけられない。
・整体へ頻繁に通う時間がない。
このような悩みを解消するのが、日常のセルフケアです。とくに、日々の姿勢に気をつけることで、整体の効果を持続させることができます。せっかく整体によって体の歪みをリセットしてもらうのですから、再び歪みが生じないよう、「経つ」「歩く」「座る」に気をつけて生活しましょう。
見直したい日常姿勢の立ち方
・首を前に出さない。重い頭を首だけで支えるため、首こりの原因になります。
・背筋を伸ばすときは、腰を反らせるのではなく、肩甲骨を引き寄せる。
・いつも同じ側の肩にバッグをかけない。バッグを下ろすたび、「交互に肩がけ」を意識します。
・ヒールの高すぎる靴は避ける。ヒールが高すぎると体は前かがみになり、無意識に腰を反らしてしまいます。すると背骨の自然なSカーブが損なわれ、腰痛の原因になります。
見直したい日常姿勢の歩き方
・膝を伸ばしきる。歩くとき、膝が曲がったままだと、膝痛の原因になります。
・かかとから着地。体に余計な負担がかからない上、見栄えも良くなります。
・目線は前に。うつむいて歩くと、肩こりや首こりの原因になります。
・お腹を伸ばす。胸を張るのではなく、お腹を上に伸ばすことを意識すれば自然に背筋が伸びるのが分かります。
・サンダル、スリッパで長時間歩かない。不安定なため前傾姿勢になりがちです。
【参考文献】
『体の痛みが13秒でスーッと消える!すごい整体』上原考一、SBクリエイティブ
『ビジュアル版 ゆがみを直す整体学』宮川眞人、彩図社
『「かかと」整体で絶不調がスッキリ消える!』米澤浩、さくら舎
『腰の激痛 最高の治し方大全』文響社
『腰痛を治す教科書』鈴木勇、ソーテック社