腰痛対策 楽に座るための道具を使ってますか?
再発しやすいぎっくり腰などは、日々の生活で予防するのが大切です。では、どんな腰痛対策をすればいいのか知っていますか?多くの人が見落としている重要なポイントは「座る姿勢」です。
人によっては睡眠時間よりも座る時間の方が長く、腰への負担が大きいのにも関わらず、補助器具などを使って快適に座れるようにしようと努力をする人は、快眠するための努力をしている人に比べて少ないのです。
しかし、腰の負荷を減らしたいのであれば、まず座る姿勢を改善する必要があります。腰痛対策のためにどうして座る姿勢が重要なのかを解説しつつ、楽に座るための道具を紹介します。
世界で最も長く座っているのが日本人
近年、寝具にこだわる人が増えています。抱き枕をオーダーメイドする店舗がメディアで取り上げられたりもしています。
2019年の経済協力開発機構の調査によれば、日本人の1日の平均睡眠時間は7時間22分と、世界的には最も短い時間でありながら、約3分1を寝床で過ごしていることになります。
では、ベッドや布団と同じぐらいの時間を過ごしている場所はどこでしょうか?
それは椅子です。
シドニー大学が行った調査によれば、日本人の座っている時間はサウジアラビアと並んで世界最長の7時間です。働きざかりの年代ならば座っている時間が睡眠時間より多い人はたくさんいるでしょう。実際、早稲田大学の岡浩一朗教授の調査によれば、工場を経営する50代男性が1日に座っている時間は10時間ほどでした。
仕事中はもちろん通勤中も座り、自宅に帰ってきてからも座ってテレビを見ることで、どんどん座る時間が長くなっていきます。
座る姿勢は立っているより負荷がかかる
座る姿勢は立っているより腰に負担がかかります。座っているときは下半身が休んでいるのでラクに感じますが、立っているときよりも腹筋や背筋を使っています。
スウェーデンの整形外科であるナッケムソンの調査によれば、椅子にまっすぐ腰かけているときの椎間板への圧力は立っているときの1.4倍です。
さらに上体を少し前に傾けると、その圧力は1.85倍にもなります。
じつは上半身を傾ければ傾けるほど、椎間板への負荷は強くなります。まっすぐ座っているとき腰に50kgの負荷がかかっている場合、上体を30度傾ければ150kg、60度傾ければ250kg、90度傾ければ300kgと負荷は増えていくという研究結果があるほどです。
デスクワークでは上体を前に傾ける姿勢を取るため、無意識に腰に負荷をかけ続けることになります。
こうした腰への負担を減らしていくためには、背筋をしっかりと伸ばし、お尻の両側に均等に体重をのせて座ることが重要になってきます。
長時間座っていると死亡リスクは1.4倍
座ることの問題点は、これだけではありません。
2012年の研究論文で、長時間座っていると死亡のリスクが1.4倍になるという報道があり、大きな話題となりました。その後、長時間座っているリスクについては、さまざまな研究が行われるようになり、肥満、2型糖尿病、高血圧、心臓病、がんとも関連があることがわかっています。また老化や心理的な悪影響を懸念する報告まで出されています。
こうしたリスクを相殺する方法として、運動が有効だという研究データもあります。
しかし必要な運動量は、ジョギングやテニスの練習などを1日60~75分で、週2~3回。20分程度のジョギングでさえ続けるのが難しいのに、毎日1時間以上も運動するなど社会人にとっては難しいでしょう。
そもそも座る時間が長くなってしまう大きな要因の1つは、仕事の忙しさです。仕事が忙しくプライベートの時間が少ない中で、毎日1時間以上の運動をするのは難しいという人もいるでしょう。
腰に負担をかけないために今すぐ簡単に実行できる方法は、座る時間を短くし、体に負荷がかからない座り姿勢を維持することです。
しかし、会社勤めをしている人の多くは、仕事中の座る時間を短くすることができません。また会社の備品である椅子を別のものに取り換えるわけにもいきません。
そこで注目したいのがクッションです。
クッションはただお尻が痛くならないようにするだけではありません。正しい姿勢で楽に座り続けられるように設計されたクッションを使用すれば、集中して作業が持続できるようになったり、呼吸が楽になったりするといった良い効果にもつながります。
腰痛対策には機能性クッション
クッションを購入するときなるべく安価なものや、見た目重視で購入するケースもあるかと思いますが、長時間座って作業に集中し、腰痛も予防したいと考えるなら、機能性クッションがオススメです。骨盤を立てた状態を自然に維持できるよう設計されたクッションですと、長時間でも安定して座り続ることができます。さらに、座ったときにお尻にかかる圧力を分散するタイプは「お尻が痛い」問題を解決することができます。
座り仕事や車の運転、自宅でのくつろぎの時間など長時間座るときのアイテムにぜひ取り入れてみましょう。
自分に合ったクッションを見つけるには、実際に座って試す!
クッションは椅子の形状や、使用する人の体格・お悩みの場所によって使用感が異なります。購入する前に、実際に座って試すことをおすすめします。
エクスジェル シーティングラボ 直営店舗では、座った際の圧力測定が行える独自のサービス「シーティングナビ」を無料で体験することができます。自分の座り方のクセや特徴が一目で分かり、測定結果をもとに、より快適に座るためのポイントやおすすめのクッションを専門スタッフが提案します。
公式オンラインストアではクッション無料お試しサービス実施中。
「近くに店舗がない」「自宅で試したい」という方におすすめです。
姿勢改善におすすめのクッション
ザ・アウル 3D ハイエスト
最も圧力がかかり、痛みの原因となる坐骨部をエクスジェルが包み込み、尾骨部から仙骨部の圧力を軽減。
もも裏もやさしく支えます。
立体形状で座った時の骨盤を正しい角度に導いて体のS字カーブをキープ。
ハグカンフィプレミアム
背中をソフトに支えながら、座面で体圧をしっかりと分散。
ダブルのサポート構造により、腰椎・仙骨・骨盤をしっかりと支えます。
床プニ
適度な高さのある床プニはテレビや食事など長時間、床上で座り続けても足のしびれや膝の痛みを防ぎ、楽な姿勢で快適に過ごせます。
よくある質問
日本人の座っている平均時間とは?
シドニー大学が行った調査によれば、日本人の座っている時間はサウジアラビアと並んで世界最長の7時間です。働きざかりの年代ならば座っている時間が睡眠時間より多い人はたくさんいるでしょう。実際、早稲田大学の岡浩一朗教授の調査によれば、工場を経営する50代男性が1日に座っている時間は10時間ほどでした。仕事中はもちろん通勤中も座り、自宅に帰ってきてからも座ってテレビを見ることで、どんどん座る時間が長くなっていきます。
座る姿勢は立っているより負荷がかかる?
座る姿勢は立っているより腰に負担がかかります。座っているときは下半身が休んでいるのでラクに感じますが、立っているときよりも腹筋や背筋を使っています。ナッケムソンの調査によれば、椅子にまっすぐ腰かけているときの椎間板への圧力は立っているときの1.4倍です。さらに上体を少し前に傾けると、その圧力は1.85倍にもなります。
首の痛みの原因は?セルフチェック
□スマホやパソコンでの作業時間が長い
□家ではノートパソコンで作業をしている
□休憩時の娯楽はインターネット
□運動はしない
□お風呂に浸からず、シャワーのみ
□写真の中の自分を見ると、以前より首が短いと感じる
□首を後ろに反らすと痛みを感じる
□首を後ろに反らすと痛みを感じる
□壁に背中・お尻・かかとをつけて立ったとき、後頭部が壁につかない
□頭痛、吐き気、めまいなど漠然とした不調が続いている
参考:
『一問一答! 腰痛のエビデンス』(菊地臣一 著/金原出版株式会社)
『専門医が治す! 腰痛』(三木英之・蒲田和芳 著/高橋書店)
『腰痛診療ガイドライン2019』(日本整形外科学会・日本腰痛学会 編/南江堂)
「『座りすぎ』ていませんか」(岡浩一朗・早稲田大学教授)